エミュー

基本データ

  • 和名:エミュー
  • 学名:Dromaius novaehollandiae
  • 英名:Emu
  • 分布:オーストラリア
  • 全長:1.4〜1.7m
  • 体重:18〜48kg
  • えさ:果実、種子、昆虫、小動物など

特徴

エミューはオーストラリアに生息する最大の鳥である。成鳥の体はモジャモジャしたこげ茶色の羽毛に覆われる。翼はほとんどないが、脚は長くて強靭である。足には3本のカギヅメがある。

生息地

エミューはオーストラリアのみにみられる。沿岸部から山岳部まで幅広く生息している。かつて、エミューはタスマニア島にも存在したが、ヨーロッパ人が来たあとに絶滅してしまった。サバンナや硬葉樹林地帯を主な生息地にしている。熱帯雨林や乾燥した土地にはあまり見かけない。エミューは季節によって環境が変わると移動をする。十分なエサや水がある場所であれば、一箇所にとどまるが、それらが少なくなれば移動するのである。1年に1,000qを旅する場合もある。

エサ

エミューがエサを求めて動き回るのは昼間である。エサは果実や種子、昆虫、小動物、動物の糞などである。サボテンのような多肉植物がより好まれる。季節によってもエサにする植物の種類は異なってくる。

繁殖

繁殖の時期は冬である。繁殖は求愛から始まって、巣作り、産卵にいたるまでおよそ5ヶ月ほどかかる。産卵においては、二日から四日おきに大きな卵をメスは産卵する。卵は青緑色をしており、日にあたるとより明るい色になる。エミューの場合、交配の初期の時期において、メスがオスを支配しているのであるが、オスの抱卵がはじまると、オスは自分のつがいであるメスに対してさえも攻撃的になる。メスはほかのオスを見つけて繁殖をすることもある。オス1羽につき、1〜3羽のメスがつがうといわれる。誕生した雛は、こげ茶色の縞模様の入ったクリーム色をしている。雛は自分でエサを食べることができるようになると巣を離れる。四ヶ月ほどの間、幼鳥は父鳥やほかの仲間と一緒に過ごす。幼鳥が完全に巣立ちをするのには半年ほどかかる。この頃になると、体の縞模様は消えて、羽毛はフサフサとした感じになってくる。およそ一年ぐらいで成鳥になって、それから半年ぐらい過ぎると繁殖が可能になる。

その他

かつて、オーストラリアではエミューが農作物を食べてしまうという被害が頻発した。そのため、1932年にオーストラリア軍はエミューの銃殺作戦を行なった。これはエミュー戦争といわれている。


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